シュガーソウル



○あまり本編に関係ない人物紹介


・南戯那岐(なぎなぎ)……南浄の分家。『アウトライブス(生から外れた者)』初出……『羅針盤と皇帝』より。
・紅城皇司郎(こうしろこうしろう)……皇を名に持つ者。有資格者。『ナインフォールデッド(九つの死の鐘)』初出……『羅針盤と皇帝』より。
・常葉時葉(ときわときは)……ダメな大人。保健医。初出……『ピーキーガリバーズ』より。
・珠喜代羽那日……ロッカー。グランジ系も好きな節操ない音楽好き。



 
 休み時間の騒がしさは、担任の南戯(なぎ)が教鞭を手に教室へ入った瞬間から消えていた。
「席につけ」
 それが授業開始前の一言だった。
 ごくごく短い言葉、命令。そこには女性らしからぬ威圧感があった。
 その声は上から見下ろすような高圧的な厳格さ、見た目の若さでは想像できない固さ、それがほどよくミックスされ聞くものを突き放して谷底に叩き落すような冷酷さを持っている。
 たった一言で教室に張り詰めた空気をもたらすことができる女性は少ない。普段が普段であり、多くの生徒は南戯が女性ということを忘れそうになる。
 分厚い黒ブチ眼鏡にきっちりと着込んだスーツ。女性とは思えないほど鋭い表情。まったくもって女性らしさがなければ笑ったこともない。
 もっとも南戯にフレンドリーな態度で話かけることが出来る人間は保健室の魔女を除いて存在しない。ほとんどの生徒が心を射抜かれすくみ上り、獅子に睨まれた兎のように萎縮してしまう。
 それを知ってか知らずか、南戯は鋭利なまでの冷徹さを持った瞳で生徒を見回す。
「お前たち、浮き足立つな、私語は慎め」
 一言で、午後の陽気に包まれるはずだった教室が重苦しさに包まれていく。
 浮き足立つなと言われても 南戯が教室に来た時には誰も一言も喋ることなど出来ないだろうにと思いつつ、皇司郎は教壇の南戯を見つめる眼鏡のズレを直す。
「どうした、紅城」
 叩きつけられる様な声が皇司郎に向けられる。眼鏡の奥の鋭い鋭利な瞳が睨んでいた。やはり皇司郎の視線が気になったようだ。
「いえ、何でもありません」
 抑揚のない、おおよそ感情という物を感じさせない声で皇司郎は答える。
 本当に南戯が神経質すぎるのではないかと思えるほどの冷静さだった。それに納得したのか南戯は小さく『うむ』と頷く。
「二度は言わない。授業に集中しろ」
「はい、先生」
「では授業を始める。教科書を開け」
 皇司郎の一言で授業はいつも通りに始まった――。



 
――放課後の保健室。
 生徒たちが保健医を囲んで話をしていた。
 話と言っても、それは堅苦しい真面目な話などではなく――。
「だからさ、常葉センセ。あの教師はサディストなんですよ」
 どこにでもあるような愚痴、保健医の常葉と生徒たちの話題は数学教師の南戯那岐(なぎなぎ)についてだった。
 生徒の愚痴を聞きながら常葉は苦笑いを浮かべる。
 保健医と言っても見た目は生徒とほとんど変わらない常盤常葉(ときわときは)に対し、生徒はほとんどタメ口だった。普段から横柄な口調の常葉は生徒の言葉遣いや態度にあまりこだわらない為、生徒から慕われているというよりも友達感覚で接せられている。それが良いのか悪いのか常葉には妙な人望があり愚痴や相談に乗ることが多い。
「まぁ、お前たちの担任だろう。心配で厳しくしてるんだろうよ」
と言いながら常葉はその小さな口にドーナッツを頬張る。それは生徒の手作りのプレゼントらしい。
「常葉ちゃん、違うって。あいつは俺らのことが嫌いなんだって」
 他の生徒たちも露骨に嫌そうなをして、気持ちは同じとでも言わんばかりに頷く。
「厳しいよね。あの人。何と言うか固いと言うか鉄の女というか。なんつーか、そこがそそるというか何と言うか、なんつーの、なじられたいっていうかなんていうか。ハイヒールで踏まれたいよね」
 ――紅城皇司郎(こうしろこうしろう)は保健委員の書類を作りながらも、その光景と話をさりげなくメモしていた。
 そんな皇司郎に気づかず生徒たちは会話を続ける。
「前に女王の教室ってあったよね。なんかそんな感じ。お金持ちの名家出身って噂だけど、若いのにアレじゃ絶対結婚できないよね」
 ――確かにそうだ、と思いつつ皇司郎はメモを続ける。
「常盤先生も結婚できないと思うけど、あの人も無理だろ。知ってる?あの人さ、教室に置かれてたエロ本見つけてシュレッダーにかけたの。細切れだよ?普通そこまでする?」
 ――そういう人だから、と思いつつ皇司郎はメモを続ける。常葉の眼鏡の置くの瞳がギラリと輝いたがそれは無視することにした。
 生徒たちのストレスはかなり溜まっていたが南戯が怖くて意見できないらしい。蟷螂のような視線に耐えることができないとまで言われているのを本人が知ったらどう思うだろうかと皇司郎は考えていた。
 しばらくして生徒達が出て行くと皇司郎と常葉は溜息をつく。
「すごい評価ですね」
 メモを見ながら皇司郎が無感情に呟くと、常葉は面倒そうに髪をかき上げる。
「自業自得というのもあるがね。本人がそういう風に振舞っているんだから仕方あるまい」
「ですね。『鉄の女』、『甘い物は食べない』、『赤い血は流れてない』、『気に入らない生徒はシュレッダー送り』、『永遠の処女』、『ハイヒール』で踏まれたい……と、これは言わない方がいいですね。また傷つきますから」
 抑揚のない声で呟きながら、皇司郎は細い指先で眼鏡のズレを直す。
「そこら辺は君に任せる」
「適切に対処します」
 表情を変えることも感情を出すこともなく皇司郎は頷く。
 常葉は『やれやれ』と言いながら椅子の上で背伸びをした。
「最近のガキというのは……まったく。結婚できないって、なんで私があいつの比較対照になるんだかな」
 ――そりゃそうだと、思いながら皇司郎は書類が山積みにされた常葉の机の上を見つめる。片付けられないまま山積みにされた本の高さは常葉の身長を越えていた。
 『ちびっこ』、『三つ編み眼鏡っ子』、『若年寄』、『ミルフィーユ症候群』、『白衣がブカブカで本人が思ってるほど似合ってない』、『体型が中学生』、『キャンキャン泣かせてみたい』と、皇司郎のノートには生徒から印象がメモされている。もちろん、それを常葉に教えるつもりはない。
「お前も大変だね、那岐も何を考えてるやら。あいつは昔からああだからな」
「ええ。昔からああです」
 『うむ』と言いながら常葉はラムネの瓶を手にCDラジカセのスイッチを押す。
 流れてきた曲は珠喜代羽那日のクラシックロックだった。
 私物を持ち込むのは教員とはいえ校則で禁止されているはずだが、生徒のいる前でも堂々とやりたい放題だった。皇司郎は昔から常葉もこんな感じなのか聞きたかったがそれは口にしない。
「では僕は南戯先生のところに行きますので」
 皇司郎はずれた眼鏡を直し立ち上がる。
「ああ、頼んだ」
 常葉がそう言うと皇司郎は保健室を出て行こうとする。
「そうだ、紅城」
 それを常葉が呼び止める。
「何ですか?」
 皇司郎が振り返ると常葉が歩み寄り皇司郎の頬を引っ張った。それに対し皇司郎は表情を乱すことなく、その行動にどんな意味があるのか思案した。
「表情が固いぞ。少しは笑ったらどうだね?」
 常葉の手が離れると皇司郎は眼鏡のズレをクイッと指先で直す。それを見て常葉は『ふむ』と呟く。
「思春期の背伸びは成長を阻害するって知ってるか?」
「本当ですか?」
「もちろん嘘だ」
 保健室の魔女、常盤常葉は悪びれることなく舌を出して笑う。
「ガキ扱いしないでください。ガキみたいに自分の感情をいちいち口に出すのも、表情に出すのも好きじゃないだけです」
「若いのに気難しい奴だな、お前も。思春期特有の背伸び病だ」
 僅かな間の後、皇司郎は常葉に背を向ける。
「あいつに合わせて大人ぶる必要なんてないんだぞ?年齢の違いは仕方ないからな」
「別にそういうわけじゃないです。ただ僕が支えになれればとは思っています」
 常葉に背を向け皇司郎は歩き出す。
 行き先は那岐と待ち合わせている指導室だった。別に指導室で会う必要もないが、人がいないにこしたことはない。
 それと那岐は指導室の畳と卓袱台がお気に入りということもある。
『泣いてなければいいが……』
 と、無表情でそんなことを考え廊下を歩き、皇司郎は今朝の事件を思い出す。
 それは実に他愛のないことだった。教室に捨てられていたエロ雑誌『コミック・エロブギョー』が騒ぎになり、処分に困った女子学級委員長『佐東優希』が担任まで届けた、それだけのことだ。
 だが那岐からしてみればそれは大事件だ。
 神聖なる教室に何者かが放置した汚らわしい成人向け雑誌を、清純で真面目な佐東優希が委員長という誠実さと使命感から勇気を振り絞って回収し、心の傷を負いながらもそれを信頼する担任にまで届けた――と思い込みかねない。
 那岐はそういうことがある度に、いちいち生徒から嫌われてないかを気にする。
 生徒が自分のことが嫌いでそういうことをしたのではないかと思ってしまうらしい。そして、それを調べるのが皇司郎の役目だった。
 指導室の前に着くと、ドアの前で眼鏡のズレを直しドアをノックする。
「南戯先生、失礼します」
「入りなさい」
 いつもの高圧的な声が中から返ってくる。
 一歩中に踏み込み、皇司郎はビクリと身を震わせた後平静を装いすぐに眼鏡のズレを直す。
「どうしたんですか、先生」
 そう言いながら皇司郎が那岐の前に座る。
「う、うん……」
 さきほどの背筋が思わず伸びるような厳格さは微塵もなかった。
 那岐は皇司郎を見つめ頷く。その瞳は今にも泣きそうなほどに潤んでいた。普段からは想像できないほどに、とても二十五になる教師とは思えないほどに、弱々しい。
「今朝のこと気にしてるんですか?」
「う、うん。だ、だって……教室で、その……」
 那岐はモジモジとしながら上目遣いに皇司郎を見つめる。頬は少しだけ赤らんでいた。その口調に先ほどまでの高圧さは微塵もない。
「あんなエッチな本なんて……」
「読んだんですか、先生」
「う、うん。少しだけだよ?シュレッダーにかける時、少しだけ。興味があるわけじゃないないからね、皇ちゃん」
 『皇ちゃん』――この本当の那岐の性格を知らない者が見たら何と言うだろうか。少なくとも犬杉山中学校では常葉と皇司郎しか知らない。
「南戯先生――」
「あ、皇ちゃん。二人っきりの時は那岐姉って呼んでくれていいんだよ?」
 那岐はそんなことを言いながらクスクスと微笑む。
「子供の時から那岐姉なのに先生って呼ばれると少しむずがゆいね。常ちゃんのこともやっぱり先生って呼んでる?」
「一応は教師ですから」
 皇司郎は眼鏡のズレを直し、そして生徒からの評判をまとめたノートを卓袱台に置く。
「あ、ありがとう。皇ちゃん。ごめんね、こんなことさせちゃって」
「先生……」
 溜息をついた皇司郎に那岐はビクリと身体を震わせる。その瞳に再びジワリと涙が浮んだ。
「ど、どうしたの?皇ちゃん。も、もしかして、面倒ばっかりかける私のこと嫌いになっちゃったの!?」
「違いますから。ただもう少し自信を持ってください」
 シュンと背を丸め、那岐は弱々しく頷く。
「ご、ごめんなさい……だ、だめだよね。私は先生だもん。もっとしっかりして皆を導くようにならないと」 
「とりあえず生徒に高圧的に接するの辞めたらどうですか?隠し事はあまりよくないですよ」
「だ、だめだよ。私には教師としてあの子達に厳しく接して、しっかりとした大人に導く使命があるんだから。そ、それに皇ちゃんだって皆に隠してることある癖に……」
「先生と恋人同士ってことですか?」
 その一言でボッと那岐の頬が赤くなってしまう。それを見て抑え切れないどうしようもない感情がめらめらと心の中から燃え上がってくるのを皇司郎は感じた。
「そ、それもあるけど、皇ちゃんは――」
「皇ちゃんは?」
「少しすけべさんで――」
 そこまで言いかけて那岐の言葉は途切れる。
 身を乗り出した皇司郎の唇が那岐の柔らかな唇を塞いだからだ。
 オレンジの光を浴びて二人の時は止まる。
 唇を重ねたまま固まっていた那岐はゆっくりと瞳を閉じる。
 柔らかな唇が互いのぬくもりを、柔らかさを、存在を求め合う。
 互いにこういうことに為れていないせいで少しだけたどたどしい。
 それでも、今は教師と生徒ということも忘れるかのように、淫らに舌と舌を絡み合わせる。
 その甘さに身体の奥までビリビリと痺れて蕩けてしまいそうだった。
 ゆっくりと切なさを持って互いの唇が離れていく。
 砂礫の海原で夜を迎え満天の星々の下で奏でられるハーブを聞いてロマンスに酔うような――潤んだ乙女の瞳で那岐は皇司郎を見つめる。
「皇ちゃん、強引です」
 恥ずかしそうにモジモジとしながら呟くと、皇司郎の口元が少しだけ笑みを作る。
「ええ、すけべさんですから」
からかわれて悔しいのか那岐は子犬のように『う〜』と唸った。
「そうやって笑ってれば可愛いのに。皇ちゃんはいつも私のこと心配してくれるけど、私だって皇ちゃんのこと心配なんだよ?」
「那岐姉……」
 皇司郎はそう呟き眼鏡を外す。
 自分を覆っていた偽りの仮面を捨てて那岐の名を呼んでいた。 那岐の表情がパァッと明るくなり笑顔を着くる。

「名前で呼んでくれたね。無理することなんてないんだよ、皇ちゃん。私はどんな皇ちゃんでも好き。だから大人ぶる必要もないんだからね」
「僕は別に……」
「気になってたの。皇ちゃんって教室でいつも難しそうな顔してるんだもん。だから、『こらー!皇司郎っ!!』って――」
「それで僕を怒鳴ってたのか」
 コクリと恥ずかしそうに那岐が頷く。
 歳が離れた那岐に吊り合う様にいつも自分を律して振舞ってきた。
 感情を出すことなく常に冷静に自分を押さえ込んできた。
 子供だと思われたくなかった。そうやって振舞う内に大人ぶるのが沁み込んでいた。
 もしかしたら、それは意味のないことなのかもしれない。
 皇司郎が気弱な那岐も、高圧的に振舞う那岐も好きなように、那岐はありのままの皇司郎を受け入れてくれる。支えているようで支えられているのは皇司郎だ。
 お互いに見つめ合ったままゆっくりとその手と手を重ねていく。
「好き……大好きだよ、皇ちゃん」 
 甘えるような那岐の声に皇司郎も答える。 
「僕もだ……」
 甘く、切なく呟く言葉が紡がれ、二人の唇が再び重なった。
 那岐の細い両手が皇司郎の頬に触れる。体は強い引力を持ち互いを求め引き合う。
 互いの思いを確かめ合い、再び二人の唇は離れていく。
「皇ちゃん、やっぱり、この先はね……その」
 真っ赤な顔で俯き、那岐が呟く。この先――その言葉の意味が分からないほど皇司郎も子供ではない。
「ちゃんと結婚してからがいいと思うの。その、皇ちゃんはまだ私の生徒だし、その、えっち……なことは結婚してからって他の生徒にも指導してくから……あ、でも、皇ちゃんが、その……どうしてもしたければ……」
 那岐は教師であること捨てられない。それゆえに皇司郎と那岐の間には見えない壁があることに那岐は気づいているだろうか?
 それでもいいと皇司郎は思う。
 教師としての那岐、恋人としての那岐――そのどちらも那岐だ。
「大丈夫ですよ、僕は我慢できますから」
 いつも通りの敬語で皇司郎はそう呟き、置いてあった眼鏡をかける。
 それを見ていた那岐は少しだけ残念そうだったが笑う。
「あ、眼鏡かけるんだね。伊達って気づかれてない?」
「この眼鏡が伊達だって知ってるのは先生だけでいいです」
 等と柄にもないことを口にしたが本気でそう思っている。本当の自分を知っているのは那岐だけでいい。
「あ、なんか嬉しいな。皇ちゃんの秘密と私の秘密。秘密の関係だよね」
 クスクスと那岐が微笑むと、皇司郎は溜息と共に眼鏡を直した。
「先生、まだ仕事はありますか?」
「うん。もうちょっとだよ」
「じゃあ、見つからないように一緒に帰りませんか?」
 冷静に照れる心を隠す皇司郎の言葉に、那岐は満面の笑顔で答えを返した。
 那岐を見ながら、いつか皇ちゃんではなく皇司郎と対等に呼ばれる日が来るのだろうかと僅かに考えて少し胸が痛んだ。言いたいことが言えないのは子供だからだろうか、それとも大人だからだろうか?
「思春期背伸び病なのかもな……」
 那岐に聞こえないほど小さな呟きは夕暮れのオレンジの中に消えていった。



「授業中に私語は慎め」
 それが授業開始前の一言だった。
 皇司郎は教壇の上の女教師を見つめ眼鏡のズレを直す。
「どうした、紅城」
 叩きつけられる様な声が皇司郎に向けられる。いつもの鋭い鋭利な瞳が睨んでいた。
「授業に集中しろ」
「はい、先生」
「よし。では授業を始める――」
 授業がいつも通りに始まると、隣の席の佐東が少しだけ身を寄せ小声で囁いてくる。
「皇司郎君、大丈夫ですか?」
 どうやら皇司郎のことを心配してくれてるらしい。
「ええ、問題ありませんよ」
 皇司郎が抑揚なくそう答えた時、スコンとチョークが皇司郎の額を直撃する。
 そして、いつもより感情的な怒声が響く。
「紅城!!貴様!!何を勝手に女子生徒といちゃついている!!馬鹿者が!!すぐに離れろ、今すぐ離れろ!!全く、貴様は!!」
 ――それがどういう意味かすぐに分かった。
 少しだけ那岐の目が潤んでることに気づいた生徒は何人いるだろうか。 
「お前には特別な指導が必要のようだな。放課後は指導室に来い!!いいな!!」
「はい。先生」
 皇司郎が口元だけで笑うと那岐の顔が赤くなる。
 何故、赤くなったのかはこの先も二人だけの秘密だろう。
「紅城!!」
 教室にいつも通りに那岐の怒声が響いた。


 

 

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