『成人向け漫画』

「高隅さーん!レジお願い!」
私が返本の作業が終わって事務所から出てきたかわりに……
副店長?確か副店長だ。副店長が事務所に戻っていく。
弟とその他の生き物を養っていくために私がアルバイトしなければいけないわけで。
今現在、デパートの本屋でアルバイトをしている。
ちなみに一時間二千円。
店長とは深い関係だ。怖がって口も聞いてくれないが。
 夕方……。客があまりいない。
まぁ、デパートの書店の夜なんてこんなもんだ。最近このアルバイトの楽しみができた。
いつもこれぐらいの時間に来る小学生がいて……。
お、きたきた。
いつも通り学校帰りの制服で。
六年生ぐらいか?発育途上ってやつ。
店内に行くなり雑誌コーナーに向かう。
うちの書店は男性コミック雑誌の裏に少女物雑誌がある。
店内がL字になっていて私のいるレジはLの折曲がる直前にあり少女雑誌はよく見えない。
私は本を直すふりをして少女に近づく。
……やっぱり読んでやがった。エログロ同人雑誌を。
人目を気にしながら。
下半身がもじもじ動き頬がやや赤くなっていた。
私に気づく度に本を閉じて隠す。
そうこうしてる頃もう一人の主役が登場する。
二十代ぐらいのにきび面の肥満児だ。
私はゆっくりレジに戻る。
どうなるかは分かってる。いつものことだ。
男は少女の方に近づく……。
世もすえ。世もすえ。

来月からその雑誌廃刊なんだよなぁ。

 

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